南米ウィローモスが茶色くなる状況
南米ウィローモスってありますよね。コケ類の水草。
有茎草とは違い、流木や石を伝うように育つ南米ウィローモスは、水草の中でひときわ異なった美しさをもつ、水草です。
特別強い光量や、二酸化炭素の供給が必ずしも必要のない(ただし添加した方が育ちは良い)南米ウィローモスは、初心者にも育てやすいといわれています。
ただ、どれほどの栄養や光を用意すれば良いのか、わかりにくい一面もありますね。
底床のソイルなどに根を張る水草とはタイプが違い、南米ウィローモスは水中の養分を葉から吸収していきます。
ソイルの中で固形タイプの栄養肥料があったとしても即効性がないことから、栄養がすぐに行きわたらない事があります。固形タイプの肥料はゆっくりと時間をかけて溶けるタイプのものが多く、水中から養分を吸収する南米ウィローモスに求められる栄養には、不足することが考えられます。
栄養不足の南米ウィローモスは、購入当初などには鮮やかな緑の葉で広げるように展開していた姿が、段々と茶色く、または黄色のような褐色気味の色となり、枯れているような姿を見せ始めます。
こうなった南米ウィローモスは、弱ってきています。
南米ウィローモスがそのような姿を見せたとき、元気に成長できる環境を用意してあげましょう。
南米ウィローモスがうまく育てたない原因・環境
おさえるべきポイントを順番に見ていきましょう。
1. 栄養面
茶色くなった南米ウィローモスには、まず栄養が不足していることを考えてみましょう。
前述したように、南米ウィローモスは、葉から栄養を吸収する水草です。
どのような生物や水草の種類、量が入っている水槽なのかによって、水中に必要な栄養分も変わってきます。アマゾニアなどの栄養系ソイルを使わずに固形肥料のみで水草を育て、液肥の追加をしていなければ、導入当初は栄養不足にもなりえます。
まずは、即効性もある直接水中に栄養補給できる液肥の投入を少量ずつ実施しましょう。
数日様子をみてみるとよいと思います。
2. 光の量が足りない
ウィローモスには、強い明るさの光は必要ありませんが、それでも一定の生長を求めるなら必要な明るさは求められます。
個人的には、500ルーメンの照明で十分育つ印象をうけます。ただ、光源と水草の距離、水の透明度などにも変わってきますので、一概にはいえません。
3. コケに覆われている
これは結構ありがちなのですが、水槽内にコケがではじめるようなフェーズを何度か経験していくと、地味に水草の表面にコケが徐々に蓄積されていき、だんだんと弱っていってしまいます。
個人的な経験では、特にやっかいな糸状ゴケに襲われると、水草の生長を阻害し、かなり弱らせてしまうことが多々ありました。
もしコケに覆われ初めている場合、早目の対処をした方が賢明です。この場合は、コケ取り生体のヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビ、ブラックモーリーなどに活躍してもらうとよい結果を得られると思います。
4. 障害物で光が遮光されている
南米ウィローモスに必要な光量が水槽には十分提供されていても、流木や南米ウィローモスの葉の展開する方向、位置、葉の重なり具合によっては、十分に光合成ができない状況にある場合が考えられます。
ウィローモスは生長するにつれ、葉を覆うように展開していきます。
そのため、光が極端に当たらない下葉が枯れていくのは自然なことですが、重なりすぎないようにトリミングを細かくしてあげることで茶色く枯れることが少なくなり、見栄えをよく保てると思います。
トリミングや、葉の展開する方向の調整など、光があたる環境を用意してあげましょう。
南米ウィローモスを美しく育てるアイテム
管理人の南米ウィローモス水槽に実績ある液肥は以下の二つです。
<液肥>
・「ジクラ ウォーター ベニッシモ(水草用)」
水中に栄養分を直接添加する液肥の中でも、「ジクラ ウォーター ベニッシモ(水草用)」がとても調子良いです。水槽に必要な栄養分が何であるかは、その水槽ごとによって違うので、すべてに当てはまるのではないですが、管理人のモス飼育にはこの液肥がとても良い変化をもたらしました。
葉は青くなり、南米ウィローモス以外の水草グロッソもふくめ、全体にハリと鮮やかさがでてきます。
・「メネデール 水草の活力素」
グロッソスティグマを育てはじめのときにも良い結果を得たのがこのメネデール。鉄分を補給する目的で投与する事がメインですが、水草の生き生きとした成長を望みたいときにも有効な液肥です。
ウィローモス育成経験上、管理人に実績のある液肥は上記の二つが主です。
他にも液肥は使用していますが、特に何度も効果を感じているのは上記の液肥です。
ウィローモスの成長阻害には、まずは栄養と光合成の環境を考えましょう。
液肥だけで十分元気になる可能性があります。